住家被害認定調査の地震 木造・プレハブ第1次Bの調査票について解説していきます。
災害に係る住家の被害認定 : 防災情報のページ – 内閣府
http://www.bousai.go.jp/taisaku/unyou.html
(地震による被害)木造・プレハブ 記入例
http://www.bousai.go.jp/taisaku/pdf/h3003jishin_mokuzo_kinyuurei.pdf
(地震による被害)木造・プレハブ第1次B調査票
地震 木造・プレハブ第1次Aの調査票との違いは壁と屋根の2箇所のみ!違いを細かく見ていきましょう。
壁

屋根

第1次Aより簡単??
第1次Aの調査票では、「各被害程度が全体の何%であるか?」を計測して入力しました。 第1次Bでは無被害を含めて程度を6段階評価となり、一見簡単そうに見えますが実は予備知識が必要で慣れていない人には扱いが難しいです。調査すべきポイントは同じです。ただ、 6段階評価のいずれにチェックすれば良いのか?? その判断が実に難しいです。
では、以下の例題を用いて説明していきます。
外壁の調査を行った結果、
全体の20%が程度Ⅲの損傷
全体の40%が程度Ⅳの損傷
っと実に外壁全体の60%に損傷が確認された場合、いずれにチェックするのが正しいでしょうか?
正解は30です!
損傷割合 = (20%×50%+40%×75%)× 75% = 30%
見慣れない数字が出てきました…

程度Ⅲの損傷程度が50%、程度Ⅳの損傷程度が75%であると云う事。壁の構成比が75%であると云う事。この2点を知っておく必要があります。算出された30%という損傷割合が6段階のいずれに近いかを評価してシートにチェックする必要があります。
さて、同じ結果を第1次Aの調査票に記入した場合、

程度Ⅲが20%は”8”、程度Ⅳが40%は”23”、合計で”31”となり、 第1次Bの結果をほぼ同値になりました。
どちらが使いやすいと感じるか?個人差はありますが、計算ミスの可能性を考えると第1次Aの調査票の方が良いかもしれませんね。
あくまでも私見!
自治体によっては全棟調査に人員を割くことが難しく、住民が持ち込んだ写真によって家屋被害認定を行うケースもあるでしょう。例えば、壁に被害が無い場合は無条件に”無被害”にチェックされますが、1本だけひび割れがある場合は”8”にチェックする。例えば、屋根に被害が無い場合は無条件に”無被害”にチェックされますが、瓦が数枚落ちた場合は”2”にチェックする。など、軽微な損傷を判定する場合には便利かもしれませんね。写真で判断できない場合は現地調査となるでしょう。

次はいよいよ2次調査ですね。
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