住家被害認定調査の地震 木造・プレハブ第1次Aの調査票について解説していきます。
災害に係る住家の被害認定 : 防災情報のページ – 内閣府
http://www.bousai.go.jp/taisaku/unyou.html
(地震による被害)木造・プレハブ 記入例
https://www.bousai.go.jp/taisaku/pdf/jishin_mokuzo_kinyuurei.pdf
(地震による被害)木造・プレハブ第1次A調査票
基本情報

調査日、調査員、所在地、世帯主の項目は調査計画の段階で事前に入力しておくと良いでしょう。
調査開始時間と終了時間は撮影した写真との整合に利用する場合があるので正確に入力します。
住家はその建物が居住の為に利用されているか確認後にチェックします。住家ではない建物に対して罹災証明書の発行は出来ません。
応急危険度判定

応急危険度判定調査が済んでいる場合、その判定結果とステッカーに記載されているコメントを転記します。
応急危険度判定調査には以下のようなステッカーが利用されます。

外観

該当する項目がある場合はチェックします。その場合は判定結果が全壊となり調査は終了です。

傾斜

下げ振りの垂直部分の長さを120cmとするとそのままの計測値が利用できて便利です。

原則として住家の1 階部分の外壁の四隅又は四隅の柱を計測して単純平均します。

水平距離は 図1の場合にはd2-d1 、図2の場合には d1-d2として求めます。4か所の計測値とその平均値を記載します。平均値が6cm以上の場合は判定結果が全壊となり調査は終了です。
躯体

目視調査により明らかに75%以上の場合はチェックします。その場合は判定結果が全壊となり調査は終了です。
基礎

基礎の主な損傷にはひび割れ、剥落、破断、局部破壊、不陸、移動、流失・転倒があります。
ひび割れ
幅が約30cm以上の亀裂を云います。

ひび割れ1 箇所あたり、損傷基礎長1mとみなします。
はく落

剥落1 箇所あたり、 損傷基礎長1mとみなします。
破断、局部破壊、不陸、移動、流失・転倒

損傷している長さを計測して、その数値を損傷基礎長とみなします。
計算方法
損傷率 = 損傷基礎長 ÷ 外周基礎長 × 100%
(例)外周基礎長が40mあり、幅30cm以上のひび割れが2箇所、剥落が1 箇所ある場合
損傷基礎長は3m
損傷率 =(損傷基礎長/外周基礎長)×100%
=(3/40)×100%=7.5%
となり、~10%の箇所にチェックします。
基礎の損害割合は1となります。
壁

壁のそれぞれの損傷が程度Ⅰ~程度Ⅴのいずれかに該当するか判断します。次に、その損傷が壁全体の何%程度であるか判断します。

(例)程度Ⅰが40%、程度Ⅱが30%の場合
程度Ⅰが40% は「3」にチェック
程度Ⅱが30% は~10%の「2」と ~20%の 「4」にチェック
壁の損害割合は9となります。
面積率の合計値が100%を超えないようにしましょう!
屋根

壁と同様にそれぞれの損傷が程度Ⅰ~程度Ⅴのいずれかに該当するか判断します。次に、その損傷が屋根全体の何%程度であるか判断します。
損害割合の計算

基礎・壁・屋根の項目でチェックした数値の合計をそれぞれ上段部分に記入します。
傾斜の平均値が2cm未満の場合は、「計あ」の値がそのまま損害割合になります。
傾斜の平均値が2cm以上の場合は、 「計あ」 又は 「計い」の大きい値が損害割合になります。
損害割合が50以上の場合は「全壊」
損害割合が40以上50未満の場合は「大規模半壊」
損害割合が30以上40未満の場合は「中規模半壊」
損害割合が20以上30未満の場合は「半壊」
損害割合が10以上20未満の場合は「準半壊」
損害割合が10未満の場合は「準半壊に至らない」
という判定結果になります。

お疲れ様でした!
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